VMwareのハンズオンラボでvCLSが無効になっていたので有効化してみた
VCP-DCVの勉強中に、vSphere7.0u1からの新機能として、vCLSというものがあることを知りました。
vSphere クラスタ サービス - VMware Docs
vCLSって?
HAやDRSの機能は従来はvCenter Serverの機能として実装されており、vCenter Server自体の障害が発生した場合に機能しなかったところを、クラスタリングされたVMに管理機能を持たせて可用性を上げる、といった機能のようです。vSphere7.0u1以降であればデフォルトで機能が有効になります。
機能の説明はHoLにもリンクがあった下記の動画がわかりやすかったです。
HoLでは無効化されていた
早速vSphere:最新情報 ハンズオン ラボで触ってみようとしました。しかし、本来はvCLSというフォルダ配下にクラスタリングされたVMが展開されているはずのところ存在しないようです。
どうやらvCLSを無効化する手段があり、それが適用されているようです。無効化手段は kb に記載があり、クラスターのmo-idを特定しつつ、vCenter構成の詳細設定からそのクラスターのvCLSのRetreateモードを無効にする設定値を追加するという少し裏技的なものでした。
利用したハンズオン ラボの環境ではそもそもDRSやHAの設定自体が無効化されていたので、リソース節約のためにvCLSも無効化されているのかと思います。
有効化してみた
有効化したい場合は無効化する設定の逆をすればよいはずなのでやってみます。
まずは有効化したいvCenterの詳細設定に入ります。
Edit Settingを押します。
設定のnameのフィルターで vcls
と入力します。
mo-idがdomain-c1006のクラスターに対してvclsが無効化されていることを確認できます。
あとはこの設定値をtrueにするか、設定値自体を削除してSaveすれば有効化できます。今回はtrueに変更してみました。
あとは動作確認です。最初に確認したvCLSフォルダを見てみます。vCLSと名のついたVMが現れました!
試しに電源を落としてみます。
何もしてなくても自動で起動してくるのがわかります。
このようにしてvCLSが無効化されている環境で有効化をすることができました。
いろいろ試してみる
せっかくなのでvCLSの挙動をもう少し見てみます。
vCLSのVMを別のvCenterにvMotionしてみる
タスクが失敗しました。これは、宛先のvCenterでvCLSが有効な場合も無効な場合も試しましたがどちらにしても失敗しました。例えば、特定のvCenter配下のVMを全てまとめて移行するようなスクリプトを組んでいる場合は、エラーハンドリング等で少し気にする必要はあるかもしれないですね。
vCLSのVMを消してみた
機能紹介の動画でも実施してましたが、vCLSのVMを消した場合にどうなるかを見てみます。このVMは電源を切った場合にすぐ再起動されるので、削除するには電源オフ直後に削除タスクを発行する必要があります。
削除後の様子が下記です vCLS(3) のように新しい名前でVMが作成されました。
ちなみにどのように作成されたかをタスクで確認してみると、OVFテンプレートがデプロイされ、extraConfig投入後起動されていました。